2023年6月14日、長年お付き合いしているA子さんと共に病院を訪れ、血液内科にて病名が告知されました。
病名は多発性骨髄腫、血液の癌で即入院して治療が必要とのことでした。
この告知を受けた時の私自身の心境はさほどショックではありませんでした。
その理由は後の記事であらためてお話ししたいと思います。
今後の治療方針を主治医から説明を受け、病棟へと案内されました。
入院の準備など何もしていなかったため後日に必要なものを彼女に持ってきてもらうことを頼みました。
腰痛は相変わらずで、この時まではほとんど車椅子状態、排尿もバルーンを入れたままでしたので、とても違和感を感じたことはよく覚えています。
4人部屋の病室はベージュのカーテンで仕切られており、私が入ったため満室です。
この時は先に入院されている方々がどの様なご病気で入院されているのかはわかりませんでした。
多発性骨髄腫とはどの様な病気か
多発性骨髄腫は、骨髄内のプラズマ細胞が異常に増殖する一種の血液がんです。プラズマ細胞は、体を病原体から守るための抗体を生成する細胞の一種です。この病気では、これらの細胞が制御不能に増え、正常な骨髄細胞の働きを妨げたり、大量の異常な抗体(モノクローナル抗体、通常はMタンパク質とも呼ばれます)を生産したりします。
多発性骨髄腫の主な症状には以下のようなものがあります:
– 骨痛、特に背中または胸部の痛み
– 虚弱感または疲れ
– 頻繁な感染症
– 骨折のしやすさ
– 腎臓の問題、しばしば尿の変化につながる
– 高カルシウム血症(血液中のカルシウムレベルが高い状態)による吐き気、便秘、頻尿、喉の渇き、食欲不振、嘔吐、腹部痛、筋力低下、混乱、昏睡などの症状
– 貧血による息切れや疲労感
多発性骨髄腫の診断は通常、血液検査、尿検査、骨髄生検、X線やMRIなどの画像診断により行われます。特に、血液や尿の中に異常なモノクローナル抗体が見つかると、これが診断の重要な手がかりとなります。
治療法は患者の年齢や健康状態、病状の進行度などによりますが、化学療法、ステロイド療法、造血幹細胞移植、新たなターゲット療法(例えばプロテアソーム阻害剤や免疫療法)などがあります。
入院生活の始まり
突然の入院でしたので、着のみ着のままの有様でした。
入院の案内という冊子を読み、看護師さんからの説明を受けましたが今後の生活がどの様なものかは想像がつきません。
不安なのは経済的なことだけが頭をよぎります。
というのも随分昔にある事情があって生命保険を解約してしまいその後に加入をしていなかったためです。
わずかながらですが蓄えはあるものの、果たして今後の支払いに間に合うか?
そんなことばかりを初日は考えていました。
私の彼女であるA子さんにも何かと負担をしいてしまう事も申し訳ないという気持ちでいっぱいでした。 というのも彼女には障害を持っている30代の娘さんと80代の前立腺がんを抱えた父親との生活があるのです。
気丈で行動力のある人ですが、時折見せる弱さを知っている私にとって、心苦しさ・切なさは言葉にできないくらい大きなものに感じていました。
私は現在61歳、彼女も中学生からの同級生です。
将来というと笑われるかもしれませんが、いつか老後は一緒に楽しく暮らそう、いろんなところに旅行に行こうと話していたことが昨日のことの様です。
はたしてそれが可能なのか? とにかく頑張ってみようと思いながら入院初日を過ごしました。
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